ピアノの嫁入り

今年度を振り返り、思い出のあれこれ特集です。

 

 

昨年、不思議なご縁で、私が高校生まで使っていたグランドピアノが、ある姉妹の生徒さんのもとへお嫁入り致しました。

 

 

お姉ちゃんは、繊細に輝く宝石のような感性を持っており、私が2台ピアノでアンサンブルすると、「わぁ✨。」と目ををキラキラさせて喜んでくれます。

私の息遣いも感じながら、一緒に呼吸をし、音楽が溶け合っていきます。

小学低学年にして、無意識に音楽で心と心の調和を感じているようです。

 

 

また、新たな調の課題を私が弾くと、毎回感想を教えてくれます。

ト長調は、「羽が生えて、お空を気持ちよく飛んでるみたい。」

ニ長調は、「オレンジ‼。ビタミンCって感じ‼。」更にニ短調では、「とても悲しい。それに怒ってる感じ。」

新たな調性に触れるたびに、彼女の心のパレットが、どんどん彩られていきます。

 

 

 

妹ちゃんは、逆に、自分で納得のいくように最後まで弾きたいタイプ。

私が一緒に弾こうとすると、私の目をじっと見つめ、お指を口にあてて「し~‼」(笑)

新たに覚えたことを、一人で出来るようになるまで何度でもチャレンジ。

そして、表現のヒントを一言伝えると、想像を超える歌い方で応えてくれます。

まるで、ピアノと通じ合っているかのように。

 

 

 

そんな素敵な姉妹、もちろんお母さまもとっても素敵な方です💐。

手を差し伸べたい状況でも、2人の自主性を信じ育てようと、ぐっと我慢し待たれているお姿があります。

日々、お母さま方からは、学ぶことばかりです‼

おさらい会では、お母さまが曲にちなんで手作りされた、狐とヴァイオリンのブローチが、2人の胸にキラリと輝いていました✨。お母さまの愛情いっぱいのブローチを胸に、2人とも満面の笑顔でピアノに向かっていきました。

お姉ちゃんは、弾き終わるなり「楽しかった~‼もう一回弾きたい‼」と、難しい曲のチャレンジも大成功に終わったようです。

(ブローチのお写真、お借りしました📷)

 

この一年の心の成長は、私の予想の遙か上を突き抜けていきました。

半年後、一年後、ピアノで何を語ってくれるようになるのか、とても楽しみです💕。